似合う色だけで終わらせない。美容・理容の現場で使える「色」と「印象設計」の授業
- たなかみずき

- 3 日前
- 読了時間: 4分
横浜商業高校別科 理容科・美容科のステップアップゼミにて、カラーコーディネート講座を担当しています。
今週のテーマは、パーソナルカラーでした。

パーソナルカラーというと、
「イエベです」「ブルベです」「春夏秋冬のどれです」
という診断のイメージが強いかもしれません。
もちろん、自分のタイプを知ることも大切です。似合う色を知ることで、服選びやヘアカラー、メイクの方向性がわかりやすくなることもあります。
ただ、私の授業ではそこだけで終わらせません。
このカラーコーディネート講座では、パーソナルカラーだけでなく、色の基本、配色、色彩心理、TPOに合わせた色選び、そして色弱・色覚多様性についての基本的な認識も扱っています。
なぜなら、理容師・美容師としてお客様の前に立つ時に必要なのは、診断名を伝えることだけではないからです。

大事なのは、
「その色を身につけると、相手にどう見えるのか」
まで考えること。
たとえば、似合う色や調和する色を身につけると、
清潔感があるように見える。信頼感が出る。健康的に見える。表情が明るく見える。
このような印象につながります。
反対に、色やバランスが合いにくい場合には、
顔色が悪く見える。不健康に見える。表情がわかりにくくなる。服だけが目立ってしまう。
そんな見え方になることもあります。
だから授業では、
「かわいい」「かっこいい」「似合っている」
で終わらせず、
なぜそう見えるのか。どこがそう感じさせるのか。
お客様にどう伝えたらよいのか。
ここを考えるトレーニングをしています。

美容も理容も、技術はもちろん大切です。
でも、お客様はただ髪を切りに来るだけではなく、今より少し良くなりたい。
印象を変えたい。自分に合うものを知りたい。
仕事や面接、接客など、その場にふさわしい見え方を整えたい。
そんな気持ちで来られる方も多いはずです。
その時に必要になるのが、質問力です。
どんな場面で使うのか。誰に会うのか。どんな印象に見られたいのか。
普段どんな色を選んでいるのか。
好きな色と、仕事で必要な色にズレはないか。
こうしたことを確認できると、提案はぐっと現場で使えるものになります。
「似合いますよ」だけではなく、
「なぜ似合うのか」「どう見えるようになるのか」
「どんな印象につながるのか」「その人の目的に合っているのか」
を言葉にできること。
ここが、これからの理容師・美容師に必要な提案力だと考えています。

授業では、肌・髪・瞳の違いを観察しながら、ドレープを当てて見え方の変化を確認していきました。
同じ色でも、顔色が明るく見える人もいれば、少し重く見える人もいます。やわらかく見える人もいれば、ぼんやり見えてしまう人もいます。
その違いを、ただ「似合う」「似合わない」で片づけず、なぜそう感じるのかを言葉にしていく。
色は、感覚だけで選ぶものではなく、印象を設計するための大切な情報です。
学生たちが、お互いの顔を見比べたり、ドレープを当てながら変化を観察したり、言葉にしようと考えている姿がとても印象的でした。
正解を当てる授業ではなく、お客様を見る力、考える力、質問する力、伝える力を育てる授業。
今年もここを大切に進めています。
先生方には、毎回授業を進める中で本当に助けられています。
いつもありがとうございます。
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